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梅毒

梅毒とは梅毒トレポネーマという細菌による感染症のことで、性感染症の1種です。
梅毒の患者は、日本においても近年増加傾向にあり、社会問題となっています。
梅毒は大人だけではなく、母親の感染が胎児にも感染することで先天梅毒して症状が現れるようなケースもあります。
皮膚や粘膜の小さい傷から感染し、やがて内臓・心血管系・骨・中枢神経など、全身症状を引き起こすという特徴があります。

かつては不治の病として恐れられていましたが、現在は早期の薬物治療により完治が可能です。
ただし検査や治療が遅れたり、治療せずに放置したりすると死亡する可能性もある恐ろしい病気です。
早期発見、早期治療が重要です。

目次

梅毒の原因とは?

梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症します。
梅毒トレポネーマは、傷口からの浸出液、精液、膣分泌液、血液などの体液に含まれており、粘膜や皮膚との直接接触することで感染します。
感染経路の多くは、性器や肛門、口などの、粘膜を介する性的な接触となっています。
便座、プール、温泉などでは感染しません。

また、先天性梅毒として母体からの感染によって胎児が感染しているというケースもあります。
妊娠中に感染すると、感染率は6~8割もあります。その可能性は妊娠後期に高くなると言われています。
治療をしないと、早産や死産のリスクが高まることや、赤ちゃんの神経や骨などに異常きたしたり、出産に問題がなくても成長段階で発病する可能性もあります。

梅毒の症状とは?

梅毒の症状は感染から3~6週の潜伏期間後に現れ、症状は時期によって4つに分類されます。
他の病気と区別しにくい多くの症状を示すことから、欧米では「百面相」に例えられることがあります。
現在は比較的早期から治療を開始する例が多く、抗生物質が有効であることなどから第3期、第4期に進行することはほとんどありません。

第1期梅毒

感染から3週間後~3か月の間は、性器や肛門、口唇などの感染部位に直径1cmくらいの赤く硬いしこりが現れる時期です。
痛みや痒みはほとんどありませんが、他の菌との重複感染があった場合には、症状が現れることもあります。
稀に潰瘍ができることもあります。
大きさにすると3mmから3cm程度ですが、痛み・痒みを感じないだけではなく、時間と共に消えてしまうこともあるので、初期症状に気付きにくいのが特徴です。
股の付け根の部分のリンパ節が腫れることもあります。

第2期梅毒

感染から3か月以上経過した時期では、手のひらや足の裏を含めた全身にエンドウ豆大の赤い発疹が現れます。
色は淡い赤や赤紫などが多く、大きさは約1~2㎝ほどです。
これらはかゆみや痛みはなく、数週間で自然消退します。

さらに、皮膚の病変だけでなく発熱や倦怠感、リンパ節の腫れなどの風邪のような症状も起こします。
他にも、円形脱毛や口内炎が起こる場合もあり、全身に症状がみられるようになります。
これは梅毒の菌が血液を通して全身に運ばれてしまうためです。

第3期梅毒

感染から3~10年経過した時期になると、ゴム腫と呼ばれるゴムのように硬い腫瘍が体中に現れます。
皮膚のみにとどまらず、骨や筋肉、肝臓や腎臓、その他様々な臓器にも症状が現れます。
また、ゴム腫が周辺細胞を攻撃し、破壊することで梅毒の症状を進行させる特徴があります。

第4期梅毒

感染から10年以上経過した時期になると、脳梗塞や心不全、神経障害など引き起こすことで、正常な日常生活を送れなくなり、最悪の場合は死に至ります。
心臓やその他の内臓、血管や神経が侵され、視覚や聴覚が失われたり、大動脈炎や大動脈瘤が起こることもあります。
この状況まで進行させてしまうと、完治が難しく後遺症に悩まされる可能性が高いだけでなく、死亡に至るケースもあります。

梅毒の検査・診断とは?

問診と診察によって梅毒が疑われると判断した場合、検査を行います。
感染機会から4週間以上経過していれば検査可能です。
症状がない場合は自費診療(¥4,000)となります。
検査方法は、採血による血液検査で感染の有無を確認します。
また、梅毒の場合はパートナーも感染している可能性もあるので、一緒に検査・治療することをおすすめします。

梅毒を発症した場合、HIVにも感染している可能性があるため、同時にHIVの検査も行う必要があります。
梅毒は本来進行の遅い病気ですが、HIVと重複感染すると進行が早まります。
早い段階から神経に症状が出たり、皮膚上の病変が、梅毒のみに感染した場合よりも重症化したりする傾向にあるので注意が必要です。

梅毒の治療とは?

症状が出たり消えたりし、症状が全く現れないこともありますが、梅毒は自然治癒しません。
梅毒の治療では、主にペニシリン系の抗生剤を用います。
ただし、ペニシンアレルギーがあるような場合には、別の抗生物質が処方されます。
1日3回の服用を数週間続け、再検査を行います。

第1期であれば2~4週間、第2期であれば4~8週間、第3期まで進行している場合でも12週間ほどの投薬治療にて完治します。
治療中も一時的に症状が緩和することで完治したと錯覚してしまい、自己判断で投薬治療を止め、症状の悪化を招くケースも見受けられますので注意が必要です。
治療終了後は、血液検査を行い数値が落ち着いている状態になれば、完治となります。
性行為によって感染が広がる可能性があるので、治療中は性行為を控えるようにしましょう。

完治をしても感染を繰り返すことがあるため、再感染の予防が必要です。

梅毒の予防とは?

残念ながら梅毒にはワクチンが存在しません。
梅毒を予防するためには、不特定多数のパートナーとの性的接触を控えることが大切です。
さらに、パートナーが梅毒ではないと知ることも大切です。

コンドーム等の避妊具着用を徹底して、粘膜の直接の接触を避けることが感染予防の一つではありますが、梅毒はキスやオーラルセックスでも感染リスクがあるとされていますので、避妊具のみで完全な予防は難しいでしょう。
外見上、何の異常もなさそうに見えても、膣や直腸、口の中に梅毒の傷が隠れていることがあるからです。
そのため、不特定多数のパートナーとの性的接触を控えることに加え、パートナーにも梅毒検査を受けてもらい、陰性だと証明することも予防策の一環です。

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