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ホルモン治療薬(スピロノラクトン)

ホルモン治療は、女性の中等症以上のニキビに使用する飲み薬です。
当院のホルモン治療は「ピル」と「スピロノラクトン」という薬を使用します。
併用して治療することで、ニキビの治癒率を上げることができます。
ニキビに対するホルモン治療の有効率は95%以上であり、イソトレチノイン治療に次いで非常に効果が高い治療です。
また、安全性は非常に高く、重篤な副作用を起こす確率が低いことが知られています。
ホルモン治療は、できるだけ副作用が少ない薬で治療したいという方におすすめします。

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)とは?
ホルモン治療薬(スピロノラクトン)とイソトレチノイン治療との違いとは?
ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の適応は?
ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の副作用とは?
ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の治療が受けられない方は?
ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の治療・通院の流れは?
ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の費用は?

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)とは?

保険診療で改善しない女性の難治性にきびのホルモン治療です。
長年高血圧治療に用いられ厚生労働省に承認されたお薬で、尿を増やす利尿効果があります。
このお薬の別の働きとして、男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑える作用が認められており、この作用により過剰な皮脂分泌を抑制して大人ニキビを改善していきます。
欧米では難治性の女性ニキビの治療としてガイドラインでも推奨されています。
服用にあたりいくつかの注意点がありますが、ニキビに対する効果は非常に高く、服用の中止後もリバウンドが起きにくいのも特徴です。
安全性が非常に高いことが最大のメリットであり、きちんと副作用チェックを行えば、長期間服用することも可能です。

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)とイソトレチノイン治療との違いとは?

どちらも非常に効果的な重症ニキビ治療法です。
女性の大人ニキビはホルモン治療をまずお勧めしています。副作用がより管理しやすいためです。
男性の場合は、ホルモン治療は行いませんのでイソトレチノイン治療となります。
「低用量ピル治療」が無効だった方にも十分効果が期待できます。
「低用量ピル」単独治療よりも、「スピロノラクトン+低用量ピル」併用治療の方が強力な治療です。スピロノラクトンは投与量を増量することで治療効果も強くなります。

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の適応は?

  • 成人女性で大人ニキビにお悩みの方
  • 弱~中程度の多毛を伴う方
  • 保険のニキビ治療で効果が得られなかった方
  • ニキビが成人してから始まった、もしくは悪化した方
  • 顔面の皮脂分泌が多い方
  • あごから首のフェイスラインにかけて炎症性のニキビがある方
  • 背中や胸など広範囲にわたるニキビがある方

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の副作用とは?

安全性の高いお薬ですが、稀に血液中のカリウムを上昇させる副作用や腎機能障害等が報告されているため、定期的に採血検査を行います。副作用は容量が増えるほど起きやすくなります。
副作用は早期に対処することで服用中止後にすみやかに消退します。

  • 不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力(電解質異常)・尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛、皮疹などの症状が出現したら使用を中止し、受診してください。
  • 血圧が下がり、めまい・ふらつき等が現れることがありますので、車の運転や高所での作業、危険を伴う機械操作などには十分ご注意ください。
  • 無月経が続く場合があります。生理不順を起こさずに治療をご希望される場合は、低用量ピルとの併用をおすすめしています。

一般的な副作用

・薬疹・乳房痛・低血圧・頻尿・生理不順・不正器出血・うつなど

重大な副作用

電解質異(高カリウム血症・低ナトリウム血症・代謝性アシドーシスなど)

症状:不整脈・胸痛・全身倦怠感・脱力・吐き気など

急性腎不全

症状:尿量減少・手足や顔のむくみ・頭痛など

皮膚科的な副作用

肝斑・多毛・発疹など

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の治療が受けられない方は?

以下の方は、ホルモン療法を受けられないことがあります。

  • 男性の方
  • 妊娠中・授乳中の方
  • 過去にスピロノラクトンで問題があった方
  • 腎障害のある方
  • 高カリウム血症の方
  • アジソン病(副腎不全)の方
  • タクロリムス(商品名:プログラフ)・ミトタン(商品名:オペプリム)・エプレレノン(商品名:セララ)を投与されている方
  • 心疾患や動脈硬化症のある方
  • 減塩療法をされている方
  • 肝障害・肝腫瘍がある方

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の治療・通院の流れは?

    • 診察
      内服薬の処方には、必ず医師の診察が必要となります。
      治療適応である方は、初回採血(¥5,500税込)により内服治療が可能かどうかを確認します。
      健康診断など直近の採血結果での代用も可能です。
    • 治療開始
      1週間後に採血結果を確認し異常がなければ治療開始します。
      服用を開始する際のニキビの状態により、1日100mg(朝1錠 : 夕1錠)を目安にスタートします。
      治療開始後は一時的な増悪をすることがあります。
    • 治療経過
      2週間後、内服後も肝障害や電解質異常などの副作用がないことを確認する必要があります。
      新しくニキビができなくなってから4週間ほどしたら、→100mg(朝1錠 : 夕1錠)→50mg(朝1錠のみ)→25mg(朝1錠のみ)と、1ヶ月を目安に50mgずつ徐々に減量し、最終的に中止します。
    • 薬剤の減量、維持
      飲み始めから減量できるまでの期間は、およそ2~3ヶ月程度です。

毎月1回受診し、必要時採血を行い、副作用がないか経過を観察していきます。
治療をやめても再発しなくなることもありますが、3人に2人程度は再発をします。
再発時は治療を再開します。
安全性が高い治療方法であるため、50~100㎎での少量維持治療を継続して再発しないようにコントロールすることもあります。

ホルモン治療薬(スピロノラクトン)の費用は?

種類    価格(税込)
1錠(25mg) 60円
1錠(50mg) 110円
1日:25mg / 30日分  1,800円
1日:50mg / 30日分 3,300円
1日:100mg / 30日分  6,600円
1日:150mg(30日分) 9,900円
1日:200mg(30日分) 13,200円

別途診察料がかかります。

初回・定期採血(¥5,500税込)を推奨します。

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