膝の痛み
変形性膝関節症
症状
主な症状は膝の痛みです。関節内に水が溜まり、膝が腫れることもあります。
階段の上り下りがつらく、特に下りの痛みが強い傾向にあります。
歩き始めや椅子から立ち上がる時に痛みが出ますが、動かない時は痛みがありません。
病因
人は、両膝で体重を支えています。
そのため、加齢により膝の軟骨がすり減り、膝の変形が起こってきます。
さらに体重増加や下股の筋力低下が重なり症状が進行すると、痛みや腫れ、曲げ伸ばしの制限が出てきます。
また、日本人にはO脚が多く、体重が膝の内側にかかることにより内側の軟骨がすり減ることも要因の一つです。
診察・検査により半月板損傷、靭帯損傷・断裂などが疑われた場合は、整形外科へ紹介させていただきます。
治療
日常生活での注意点
適正な体重を維持し、肥満に注意をしましょう。
靴はヒールのない低いものを、軽くて柔らかいものを使用し、足元に注意して歩くようにしましょう。
膝に負担をかけないように、正座は避けましょう。
平坦な道で、20~30分程度のウォーキングなどの適度の有酸素運動を取り入れ、膝の周りの筋力をつけましょう。
歩行時は杖を使用したり、階段では手すりを使用したりと、膝の負担を避けましょう。
内服薬(消炎鎮痛薬など)
外用薬(湿布、軟膏)
関節腔内注射
関節には関節液があり、潤滑油の働きをしています。
ヒアルロン酸は関節液に含まれる成分であり、これを補うことで炎症の軽減と痛みの改善に効果があります。
他には、ステロイド、局所麻酔薬などを併せて注入し、軟骨の被膜保護、軟骨修復、鎮痛作用が期待出来ます。
そして、炎症の状態をみて、薬剤の種類・量を決めていきます。
また、膝関節内に溜まった水を引いて膝関節の可動性を向上もさせる方法もあります。
日常生活に支障があり、これらの治療でも改善しないようであれば手術を考慮することになります。
その場合は、整形外科にご紹介させていただきます。