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高血圧

日本の高血圧患者は、日本人のおよそ3人に1人といわれ、誰しも無関係ではいられない病気です。
高血圧患者の数は、食生活の欧米化や人口の高齢化に伴い、今後も増加すると考えられています。
重大な合併症が起こる可能性がありますので、自覚症状がなくても放置してはいけません。

目次

血圧とは?

血圧とは、心臓から送り出された血液が、血管の壁を押す圧力の事です。
日常の動作、体調、計測時間、環境などの影響を受けて常に変動しますが、昼間はからだを動かしているので高く、夜は寝ているので低くなります。
運動や食事、喫煙、飲酒、緊張や興奮、寒冷などでは高くなり、安静、温暖などでは低下します。

高血圧とは?

血圧が慢性的に高い状態を「高血圧」と呼び、日本人に最も多い病気で、約4300万人の患者さんがいると推測されています。
そのうち900万人の患者さんが診察を受けていますが、残り3400万人は、高血圧を放置していたり、自覚されていない方もいるといわれており、注意が必要です。

高血圧の症状とは?

高血圧は自覚症状がほとんどなく静かに進行します。
しかし、頭痛・めまい・肩こり・耳鳴りなどがおこり、ほてりや吐き気などを伴うこともあります。

高血圧の状態を放置しておくと、血管に常に通常以上の圧力がかかるため、血管壁が厚くなり弾力性が失われ、内壁にコレステロールが沈着して動脈硬化が進みます。
やがて以下のような命にかかわる病気を引き起こす原因になります。

合併症の種類

心血管障害;心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞など        
脳血管障害;脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、認知症など      
腎機能障害;腎硬化症、腎不全など                
血管障害;眼底出血、大動脈瘤、大動脈解離、閉塞性動脈硬化症など 

高血圧の診断とは?

心臓が収縮して血液が送り出されているときの最も高い血圧を収縮期血圧(上の血圧)、心臓に血液が戻ってきているときの最も低い血圧を拡張期血圧(下の血圧)といいます。

一般的に収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上であれば、治療が必要な高血圧であると言えます。

また、家庭での血圧測定値は病院よりも低めに出ることが分かっています。
そのため高血圧の基準値も低めに設定されており、収縮期血圧(最高血圧)が135mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が85mmHg以上を高血圧の目安とされています。

しかし、ストレス、寒さ、緊張、寝不足など様々なことで血圧は上がり下がりします。このため、140/90を超えたらすぐに治療が必要になるものでもありません。普段の家庭での血圧測定が重要となり、記録した手帳等を持参し医師と相談することが大切です。

高血圧の原因は?

原因のはっきりわからない本態性(ほんたいせい)高血圧と原因が明らかな2次性高血圧に分かれます。
本態性高血圧は、高血圧症の約9割を占め、遺伝的素因と生活環境が複雑に絡み合って発症すると考えられていますが、詳しいことは分かっていません。

血圧を上げる生活環境

  • 塩分の摂り過ぎ
  • 肥満
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • 過度のストレス
  • 運動不足

など

2次性高血圧は原因が明らかなもので、腎臓や甲状腺などのホルモン異常、睡眠時無呼吸症候群などがあります。若い人に発症した、急速に発症した、様々な薬を飲んでも血圧が下がらないなどの時に疑います。

高血圧の治療とは?

減塩、運動、肥満解消などの生活習慣を改善することが治療法の基本になります。

生活習慣指導

高血圧の原因は、遺伝的なものと生活習慣によるものです。

減塩

塩分をとりすぎると、塩分を薄めようとするため体に水をため込み血液量が増加し、血圧の上昇につながるといわれます。摂取量を1日6g以下にします。

ラーメンやうどんは5-6g、お寿司は6g程度の塩分が含まれます。その他、干物、キムチ、ちくわ、ハム、ソーセージなども比較的塩分の多い食品です。

減量

肥満は血圧を上昇させるため、BMIで25を超えないようにしましょう。
一日に摂取するエネルギー量を減らし、食べ過ぎないようにします。
1kg減量すると、血圧は1~1.5mmHg下がると言われています。
まずは2ヶ月で3キロ減量から目指してみましょう。

運動

まずは、ウォーキング・軽いジョギング・水中歩行・サイクリングなどの有酸素運動から始めましょう。定期的に(できれば週3回以上)、30分以上の運動を目標とします。
運動が出来ない場合は、通勤は一駅手前で降りて歩く、オフィスをこまめに歩く、階段を使うなどを取り入れてみてください。
運動療法を継続することによって、最高血圧で2~5mmHg、最低血圧で1~4mmHgの低下が期待できると報告されています。

節酒

過量のアルコールは、高血圧のほか、脳卒中やアルコール性心筋症、心房細動、夜間睡眠時無呼吸などを引き起こし、ガンの原因にもなります。
適度な飲酒量とは、一日のアルコール摂取量を30mL以下といわれ、これはビール瓶なら中瓶1本、日本酒なら1合、ウイスキーなどではダブルで1杯、ワインはワイングラス2杯弱、焼酎(25度)は半合弱までが該当します。
まずは、休肝日をもうける、節酒することから始めましょう。

禁煙

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ血液を流れにくくします。
さらに心拍数を上げ、同時に血液中の酸素量を低下させるともいわれます。
喫煙は動脈硬化の原因のひとつであり、促進因子でもあります。

ストレスの軽減

精神的な緊張は交感神経を刺激して血圧を上げます。
ストレスコントロールも血圧調整に重要であるため、十分な休養・気分転換を心がけましょう。

薬物治療

生活習慣の改善指導を2~3か月行い改善しない方や、合併症リスクが高い方、既に高血圧に伴う脳心血管疾患がある方の場合には、降圧薬を用いて治療します。
治療の目標は年齢やその他の病気の有無により変わりますが、130/80mmHg未満が一般的な目標といわれています。
血圧のレベルや状態、他の合併症の有無、生活習慣など総合的に判断して、組み合わせて処方していきます。

薬物治療を開始した後であっても、生活習慣の改善に引き続き取り組むことにより、徐々に血圧が下がり、将来的に薬剤を減量したり中止したりできることもあります。

高血圧の予防とは?

血圧を正常に維持・管理すれば高血圧や合併症を予防することができます。長年の生活習慣を変えることは大変ですが、予防には自己管理が大切です。

塩分を控える

健康な人でも、1日10g以下にしましょう。
たとえば「梅干1個」、「あじの干物1枚」、「たくあん3切れ」を減らしただけで、それぞれ2gずつの減塩が出来ます。
体重管理に気をつける
自分の適正体重を知って維持・管理に努めましょう。
動物性脂肪分を控えバランスの良い食生活を心がけましょう。

運動

日常生活の中で歩くなどの有酸素運動を心がけましょう。
毎日、30分程度、無理なく継続をすることが大切です。

ストレス

社会的・精神的ストレスをお持ちの方は、高血圧発症リスクが2倍以上高くなると報
告されています。
避けられないものですから、ためこまず上手に付き合いましょう。

急な温度差を避ける

暖かい所から急に寒い所に移ると、血圧が急に上がります。
冬場に外出するときはマフラーや手袋で暖かくするなどして、冬の室内外の温度差に配慮しましょう。

睡眠

睡眠障害は交感神経の活動を亢進させたり、血圧上昇や脳心血管病の発症リスクを
高めたりするという疫学研究が発表されています。睡眠障害の改善が降圧に有用と
考えられています。

家庭での血圧測定

家で継続的に血圧や体重を測るなど、治療・予防には自己管理が大切です。

参考:高血圧治療ガイドライン2019解説冊子 (日本高血圧学会)

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